シソを植えてはいけないと言われる理由

シソは家庭菜園でも育てやすく、少ないスペースでも収穫を楽しめる植物です。
一方で、「シソは庭に植えてはいけない」「地植えすると後悔する」と言われることがあります。
その大きな理由は、こぼれ種によって翌年も芽を出し、思っていた以上に増えることがあるためです。
ただし、シソそのものが植えてはいけない植物というわけではありません。
花穂を放置しない、不要な芽を間引く、プランターを利用するといった管理をすれば、家庭でも育てられます。
まずは、なぜ「植えてはいけない」と言われるのかを見ていきましょう。
こぼれ種で大量に増えやすい
シソを地植えするときに注意したいのが、こぼれ種です。
シソは成長すると花穂をつけ、その後に種ができます。
種が熟して地面に落ちると、翌春にそこから新しいシソが発芽することがあります。
一株だけ植えたつもりでも、毎年種が落ちる状態が続くと、翌年には庭のさまざまな場所から芽が出てくることがあります。
そのため、
「去年植えた場所とは違うところからシソが生えてきた」
「気が付いたらシソの株が増えていた」
ということも珍しくありません。
シソが増える主な原因は、地下茎が庭中に広がるからではなく、地面に落ちた種から新しい株が育つためです。
必要以上に増やしたくない場合は、種が落ちる前の管理が重要になります。
地植えすると管理する範囲が広がりやすい
シソを地植えすると、プランターよりもこぼれ種が落ちる範囲を把握しにくくなります。
特に注意したいのは、
- 家庭菜園で毎年違う野菜を育てている場所
- 通路の近く
- 花壇の周囲
- 隣の区画との境目
- 雑草を細かく管理したい庭
などです。
翌春にシソの芽が出ても、小さいうちなら整理できます。
しかし、たくさん発芽してから管理しようとすると手間が増えます。
「シソを植えてはいけない」と言われるのは、シソ自体に問題があるというより、地植えした後の管理を面倒に感じるケースがあるからと考えると分かりやすいでしょう。
害虫が発生することがある
シソには独特の香りがありますが、香りが強いからといって害虫がまったく付かないわけではありません。
葉が食べられていたり、葉の裏に虫が付いていたりすることがあります。
特に家庭菜園では、葉の穴や食害に気付いたときに、葉の裏や株元を確認することが大切です。
害虫を放置すると葉が傷み、収穫できる部分が減ってしまうことがあります。
シソは葉を利用する植物なので、普段から株の状態を確認しておきましょう。
赤シソと青シソは自家採種するときに注意が必要
赤シソと青シソを近くで育てること自体が、直ちに問題になるわけではありません。
注意したいのは、育てたシソから種を採り、翌年もその種から育てたい場合です。
赤シソと青シソを近くで栽培していると交雑する可能性があり、採取した種から育てた次の世代では、親株と同じ葉色や特徴が現れないことがあります。
そのため、
「毎年同じ特徴の赤シソを育てたい」
「青シソの種を採って翌年も育てたい」
という場合は注意しましょう。
一方、毎年新しい苗や種を購入して育てるのであれば、必要以上に神経質になる必要はありません。
シソは本当に植えてはいけない?正しく管理すれば大丈夫

「シソを植えてはいけない」と聞くと、庭に植えること自体を避けた方がいいように感じます。
しかし、問題になりやすいのは主に「増えすぎたときの管理」です。
こぼれ種への対策をしておけば、シソを家庭菜園で育てることはできます。
特に初めてシソを育てる場合は、地植えよりもプランターから始めると管理しやすくなります。
初心者ならプランター栽培が管理しやすい
シソが増えすぎることが心配なら、プランター栽培がおすすめです。
プランターであれば栽培する範囲を限定しやすく、株の状態も確認しやすくなります。
また、日当たりが強すぎたり雨が続いたりした場合にも、設置場所を変更できるのがメリットです。
ただし、プランターで育てても花穂をそのままにしておけば、種が周囲へ落ちる可能性があります。
プランターだから何もしなくても増えないというわけではないため、種を作らせたくない場合は花穂も管理しましょう。
花穂は種が落ちる前に切る
シソの増えすぎを防ぐうえで効果的なのが、種が落ちる前に花穂を切ることです。
シソは成長すると花穂をつけます。
翌年のこぼれ種を増やしたくない場合は、種が熟して地面に落ちる前に取り除きます。
すべての花穂を完璧に管理する必要はありませんが、地植えしている場合は特に意識しておくと翌年の管理が楽になります。
翌春に芽が出たら早めに間引く
花穂を取り除いていても、いくつかの種が地面に落ちていることがあります。
翌春になってシソの芽が出てきたら、必要な株だけ残して早めに整理しましょう。
小さいうちであれば抜きやすく、作業の負担も少なく済みます。
すべて抜いてしまう必要はありません。
育てたい場所に生えている株だけ残し、それ以外を間引く方法もあります。
シソを地植えしてしまったときの対処方法

すでに庭にシソを植えている場合でも、慌ててすべて抜く必要はありません。
増やしたくないのであれば、これからの管理方法を変えてみましょう。
花が咲いたら種になる前に摘み取る
翌年の発芽を少なくしたい場合は、花穂をそのまま放置しないことがポイントです。
花を楽しむこともできますが、種が熟すまで残しておくと、周囲の土へ種が落ちやすくなります。
自家採種する予定がなければ、種になる前に切り取っておくと管理しやすくなります。
必要のない株は早めに抜く
シソが増えすぎている場合は、すべての株を育てようとせず、必要な分だけ残しましょう。
株が密集すると風通しも悪くなり、葉の状態を確認しにくくなります。
料理などで必要な量を考えながら、育てる株数を決めておくと管理しやすくなります。
翌春に出た芽を小さいうちに整理する
こぼれ種対策をしても、翌年まったく発芽しないとは限りません。
シソらしい芽が出てきたら、育てる株と抜く株を早めに分けます。
成長してから整理するより、小さいうちに対応した方が簡単です。
地植えしたからといって、その後ずっとシソに悩まされるわけではありません。
毎年の発芽時期に少し確認するだけでも、増えすぎを防ぎやすくなります。
赤シソと青シソを一緒に植えても大丈夫?

赤シソと青シソを同じ家庭菜園で育てたい人もいるでしょう。
一緒に育てることそのものを避ける必要はありません。
重要なのは、種を採って翌年も育てるかどうかです。
同じ場所で育てること自体が直ちに問題になるわけではない
赤シソと青シソを近くで育てたからといって、その年の赤シソが突然青シソに変わったり、青シソの葉がすぐ赤くなったりするわけではありません。
その年に収穫する葉を目的として育てるだけなら、過度に心配する必要はありません。
ただし、株同士が混み合うほど近くに植えると、日当たりや風通しが悪くなります。
それぞれが成長できるスペースを確保して育てましょう。
翌年も種を採って育てるなら交雑に注意
注意したいのは自家採種です。
近くで異なるタイプのシソを育てていると交雑する可能性があり、その種から育てた次世代では、親株と同じ特徴にならない場合があります。
赤シソらしい色や青シソらしい特徴を維持したい場合は、毎年新しい種を利用する方法もあります。
品種の特徴を残したいなら新しい種を利用する方法もある
家庭菜園では、こぼれ種から発芽したシソをそのまま育てることもできます。
ただし、前年とまったく同じ葉色や特徴になるとは限りません。
「同じ特徴のシソを育てたい」という場合は、市販されている種や苗を利用した方が分かりやすいでしょう。
一方で、多少違いがあっても家庭菜園として楽しみたいのであれば、こぼれ種から育った株を残す方法もあります。
シソにつきやすい害虫と対策
シソを育てるときは、増えすぎだけでなく害虫にも注意します。
毎日細かく確認する必要はありませんが、水やりや収穫のついでに葉を見る習慣をつけると異変を発見しやすくなります。
葉の裏を定期的に確認する
葉の表面だけではなく、裏側も確認しましょう。
葉の裏には小さな害虫が付いていることがあります。
また、
「葉に小さな穴が増えた」
「葉の一部だけ食べられている」
といった変化があれば、周囲も確認してみましょう。
見つけた害虫は早めに対処する
害虫を見つけた場合は、数が少ないうちに取り除くと被害を広げにくくなります。
食害された葉が少量であれば、その葉を取り除く方法もあります。
特に葉が茂ってくると株の内部が見えにくくなるため、収穫しながら株全体を確認するとよいでしょう。
防虫ネットを利用する
害虫対策として、防虫ネットを利用する方法もあります。
苗が小さいうちからネットで覆っておくことで、外から飛来する虫を防ぎやすくなります。
ただし、すでに虫が付いている状態で覆うとネットの中で被害が続くことがあります。
設置前には葉や株元を確認しておきましょう。
シソの基本的な育て方

シソは基本的なポイントを押さえれば、家庭菜園初心者でも育てやすい植物です。
増えすぎを防ぎながら、日当たりや水分を管理して育てましょう。
シソに適した土と栽培場所
シソを育てる場合は、水はけの良い土を使用します。
家庭菜園用や野菜用の培養土を利用すれば、土を一から配合する手間もありません。
日当たりのある場所で育てられますが、真夏に強い日差しが長時間当たる環境では葉が傷みやすくなることもあります。
家庭の環境に合わせて置き場所を調整しましょう。
種まきの時期と方法
シソは暖かくなってから種をまきます。
プランターや鉢に土を入れ、種をまいたら薄く土をかけます。
発芽するまでは土が極端に乾燥しないように管理します。
芽が出て混み合ってきたら、元気な株を残しながら間引きましょう。
間引きと摘心
たくさん発芽したからといって、すべての苗をそのまま育てる必要はありません。
株同士が近すぎると混み合うため、成長に合わせて間引きます。
また、ある程度成長してから先端を摘むと、脇芽が伸びて株が広がりやすくなります。
葉を多く収穫したい場合には、成長を見ながら摘心してみましょう。
水やりと肥料
鉢やプランターでは、土の表面が乾いてきたら水を与えます。
特に夏場は乾燥しやすいため、土の状態を確認しましょう。
反対に、常に土が過湿になっている状態も避けます。
市販の培養土にはあらかじめ肥料が含まれていることもあります。
追肥をする場合は、使用している肥料の説明を確認し、必要以上に与えないようにしましょう。
シソと一緒に植える植物で注意すること

家庭菜園では、限られたスペースで複数の野菜やハーブを育てることがあります。
シソもほかの植物と一緒に育てられますが、「相性が良い・悪い」だけで判断するのではなく、それぞれの株が育つスペースを確保することが大切です。
同じプランターに植えるなら株間を確保する
同じプランターに複数の植物を植える場合は、植えすぎに注意しましょう。
苗が小さいときには余裕があるように見えても、成長すると葉が広がります。
シソがほかの植物を覆ってしまったり、反対にシソが日陰になったりする場合があります。
日当たりや風通しを考えながら株間を確保しましょう。
シソとバジルは絶対に一緒に植えてはいけないわけではない
シソとバジルについて、「一緒に植えてはいけない」と紹介されることがありますが、必ず別々に育てなければならないわけではありません。
同じプランターで育てる場合に重要なのは、それぞれが成長できるスペースを確保することです。
株が混み合う場合は別の鉢へ移すなど、成長に合わせて調整すると管理しやすくなります。
シソを植えるときによくある質問

シソは管理方法を知っておけば、地植えでもプランターでも育てることができます。
シソは毎年勝手に生えてきますか?
前年にできた種が地面へ落ちていると、翌春に自然に発芽することがあります。
毎年必ず同じ場所から生えてくるとは限りませんが、こぼれ種をそのままにしていると翌年も芽が出る可能性があります。
増やしたくない場合は、種が落ちる前に花穂を切り取っておきましょう。
庭にシソを植えると増えすぎますか?
必ず増えすぎるわけではありません。
ただし、花穂をそのまま放置して毎年種を落としていると、翌春に複数の場所から発芽することがあります。
育てる株数を決め、不要な芽を早めに間引けば管理できます。
プランターなら増えすぎませんか?
プランターは地植えより栽培範囲を管理しやすい方法です。
ただし、花穂から種が周囲へ落ちれば、プランターの外から芽が出る可能性はあります。
絶対に増えないわけではないため、こぼれ種を防ぎたい場合は花穂も管理しましょう。
赤シソと青シソは一緒に育てられますか?
一緒に育てることはできます。
ただし、近くで育てた株から自家採種する場合は交雑に注意が必要です。
翌年も同じ特徴を保ちたい場合は、新しい種や苗から育てる方法があります。
シソを地植えしてしまったら抜いた方がいいですか?
地植えしたからといって、必ず抜く必要はありません。
増えすぎることが心配であれば、花穂を種ができる前に切り、翌春に出てきた不要な芽を整理しましょう。
今後の管理をできるだけ簡単にしたい場合は、必要な株をプランターへ移して育てる方法もあります。
翌年生えてきたシソはそのまま育ててもいいですか?
家庭菜園として育てることはできます。
ただし、こぼれ種から育った株は、前年の株と葉色や特徴が異なる場合があります。
同じ特徴のシソを確実に育てたい場合は、市販の種や苗を利用する方法があります。
まとめ|シソは管理方法を知れば植えても大丈夫

シソを植えてはいけないと言われる大きな理由は、こぼれ種によって翌年も発芽し、管理する株が増えることがあるためです。
しかし、シソそのものが庭に植えてはいけない植物というわけではありません。
種が落ちる前に花穂を切り、翌春に出てきた芽を整理すれば、地植えでも管理できます。
増えすぎが心配な場合は、プランターで栽培すると育てる範囲を限定しやすくなります。
また、赤シソと青シソを近くで育てる場合は、その年の葉を収穫することよりも、自家採種して翌年育てる場合の交雑に注意しましょう。
「一度植えたら大変そう」と必要以上に心配するのではなく、こぼれ種を増やさないことを意識して管理するのがポイントです。

