読み方も「ごじつたん」「ごじつだん」とよく似ているため、
「小説の続きにはどちらを使うの?」
「日常の出来事なら後日談でいい?」
「後日譚と後日談は同じ意味なの?」
と迷うこともありますよね。
結論からお伝えすると、一般的には次のように使い分けられます。
- 後日譚:本編が終わった後を描く物語
- 後日談:ある出来事が終わった後の話
ただし、意味が重なる部分もあり、文脈によってはどちらも使える場合があります。
この記事では、「後日譚」と「後日談」の違いや使い方を、例文とともにわかりやすく解説します。
「後日譚」と「後日談」の違いを簡単に解説

「後日譚」と「後日談」は、どちらも何かが起きた後の話を表します。
大きな違いは、物語として描かれているか、出来事のその後を話しているかという点です。
結論|物語なら「後日譚」、幅広い出来事なら「後日談」
小説や映画などの本編が終わった後を描いた物語には、一般的に「後日譚」が使われます。
一方、旅行や仕事、学校生活など、ある出来事が終わった後の話には「後日談」が使いやすいでしょう。
例えば、次のように使い分けられます。
- 小説の主人公たちの十年後を描いた作品:後日譚
- 旅行から帰った後に起きた出来事:後日談
- 最終回後の登場人物を描いた特別編:後日譚
- 以前話した出来事の続き:後日談
ただし、実際の出来事を物語風に語るときに、あえて「後日譚」と表現することもあります。
「後日譚」と「後日談」の読み方
それぞれの読み方は、次のとおりです。
- 後日譚:ごじつたん
- 後日談:ごじつだん
最後の漢字が「譚」か「談」かによって、読み方と意味が変わります。
違いがわかる早見表
| 比較するポイント | 後日譚 | 後日談 |
|---|---|---|
| 読み方 | ごじつたん | ごじつだん |
| 主な意味 | 本編後を描いた物語 | 出来事の後に起きた話 |
| 物語性 | 比較的強い | 必ずしも強くない |
| よく使う場面 | 小説・映画・漫画・ドラマ | 日常会話・SNS・出来事の報告 |
| 言い換え | 本編後の物語、その後を描いた作品 | その後の話、後の出来事 |
簡単に覚えたいときは、作品の話なら「後日譚」、日常のその後なら「後日談」と考えるとわかりやすいでしょう。
「後日譚」と「後日談」は漢字の意味が異なる

2つの言葉を見分けるポイントは、「譚」と「談」の違いです。
漢字の意味を知っておくと、どちらを使えばよいか判断しやすくなります。
「譚」は物語や語りを表す漢字
「譚」には、物語や語り伝えられる話という意味があります。
「奇譚」「英雄譚」といった言葉にも使われており、少し文学的な印象を持つ漢字です。
そのため「後日譚」は、単なる報告というより、本編後の出来事をひとつの物語として描いたものを表すときに使われることが多くなります。
「談」は話すことや話の内容を表す漢字
「談」には、話すことや話された内容という意味があります。
「会談」「相談」「体験談」など、日常でもよく目にする漢字です。
「後日談」も同じように、ある出来事の後に起きたことを、ひとまとまりの話として伝えるときに使われます。
漢字を見ると使い分けを覚えやすい
2つの違いを簡単に整理すると、次のようになります。
- 譚:物語として描かれる話
- 談:人に話す内容や出来事
「譚」が入っていたら物語寄り、「談」が入っていたら会話や出来事寄り、と覚えておくとよいでしょう。
「後日譚」とは?意味と使われる場面
「後日譚」は、小説や映画などの作品について使われることが多い言葉です。
ここからは、意味や使われる場面をもう少し詳しく見ていきましょう。
「後日譚」の意味
「後日譚」とは、ある物語が終わった後の出来事を描いた話のことです。
本編の結末を迎えた後、登場人物がどのような生活を送っているのか、世界がどのように変化したのかなどが描かれます。
例えば、次のような内容が後日譚にあたります。
- 主人公たちの数年後を描く
- 最終回後の登場人物の暮らしを描く
- 本編終了後に起きた新しい出来事を描く
- 結末では語られなかった人物のその後を描く
小説・映画・漫画などで使われることが多い
「後日譚」は、主に次のような作品に使われます。
- 小説
- 映画
- 漫画
- アニメ
- ドラマ
- ゲーム
作品の最終回やエンディングの後を描いた短編、特別編、追加エピソードなどを紹介するときに使いやすい言葉です。
本編後の登場人物や世界を描く
後日譚では、必ずしも大きな事件が起きるとは限りません。
本編で活躍した登場人物たちの穏やかな日常や、それぞれが選んだ道などを描く作品もあります。
そのため、「本格的な続編」というより、本編を見終わった人に、その後の様子を伝える物語という印象を持つことがあります。
実際の出来事に使うと文学的に聞こえることもある
「後日譚」は、架空の物語にしか使えないわけではありません。
実際に起きた出来事についても、ひとつの物語のように語る場合には使われることがあります。
例えば、
「長い旅を終えた二人には、思いがけない後日譚があった」
という表現です。
ただし、日常の簡単な報告に使うと、少し大げさに聞こえる場合があります。
普段の会話では「後日談」や「その後の話」のほうが自然なことも多いでしょう。
「後日談」とは?意味と使われる場面

「後日談」は、作品だけでなく、日常の出来事についても幅広く使える言葉です。
「後日談」の意味
「後日談」とは、ある出来事が終わった後に起きた話や、その後にわかった話のことです。
出来事の続きや結末の後に起きたことを、後から話すときに使います。
例えば、次のような内容です。
- 旅行から帰った後に起きたこと
- トラブルが解決した後の話
- 以前相談した問題のその後
- イベントが終わった後にわかった話
日常の出来事にも使える
「後日談」は、特別な物語だけに使う言葉ではありません。
普段の会話でも、次のように使えます。
「この前話した旅行には、まだ後日談があるの」
「あの出来事の後日談を聞いて驚いた」
「先日の失敗には、少し笑える後日談がありました」
このように、「以前話した出来事の続き」という感覚で使えます。
SNSでは「その後の話」という意味で使いやすい
SNSやブログでは、以前投稿した内容の続きを紹介するときにも「後日談」が使われます。
例えば、
- 先日投稿した引っ越し話の後日談です
- 買い物で失敗した話には後日談があります
- 前回の記事で紹介した出来事の後日談をお伝えします
といった使い方です。
「前回の話の続きです」よりも、少し印象的なタイトルにしたいときにも使いやすいでしょう。
ビジネスでは言い換えたほうが自然な場合もある
仕事の会話でも「後日談」を使うことはできます。
ただし、正式な報告や連絡では、少し会話的に聞こえる場合があります。
内容に合わせて、次の表現に置き換えると自然です。
- その後の経過
- 続報
- 結果の共有
- 進捗報告
- 対応結果
- その後の状況
例えば、「先日の件の後日談です」よりも、「先日の件について、その後の状況をご報告します」のほうが、改まった印象になります。
「後日譚」と「後日談」の使い分け方

2つの言葉は意味が似ていますが、使う場面を考えると選びやすくなります。
作品の本編後を描くなら「後日譚」
小説や映画、漫画などの本編後を物語として描いている場合は、「後日譚」が適しています。
例えば、
- 主人公の結婚後を描いた短編
- 最終回から十年後の世界を描いた特別編
- エンディング後の仲間たちを描いた作品
などです。
「本編後の物語」という点をはっきり伝えたいときに使うとよいでしょう。
実際の出来事のその後なら「後日談」
旅行や仕事、学校生活など、現実の出来事のその後を話す場合は「後日談」が自然です。
例えば、
- 旅行後に届いた忘れ物の話
- トラブル解決後に起きた出来事
- イベント終了後にわかった話
- 以前相談したことのその後
などが当てはまります。
物語風に表現したいときは「後日譚」も使える
実際の出来事であっても、少しドラマチックに表現したい場合には「後日譚」を使うことがあります。
例えば、長い挑戦や印象的な出来事のその後を振り返る文章です。
ただし、「昨日買い物に行った後日譚」のような日常的な内容では、大げさに感じられるかもしれません。
文章全体の雰囲気に合わせることが大切です。
迷ったときは「その後の話」に置き換える
どちらを使えばよいか迷ったときは、まず「その後の話」と置き換えてみましょう。
そのうえで、
- 作品として描かれた物語なら「後日譚」
- 会話や報告として伝える話なら「後日談」
と考えると、使い分けやすくなります。
「後日譚」の使い方と例文

ここでは、「後日譚」を使った例文をご紹介します。
小説や漫画について使う例文
- 人気小説の後日譚が短編集に収録されている。
- 主人公たちの五年後を描いた後日譚も読んでみたい。
- 本編では語られなかった登場人物の後日譚が公開された。
- 最終回の後日譚では、それぞれの新しい生活が描かれている。
- この漫画には、本編終了後を描く後日譚がある。
映画やドラマについて使う例文
- 映画の後日譚にあたる特別映像が公開された。
- 最終回から十年後を描いた後日譚が放送された。
- 主人公のその後を描く後日譚が、続編として制作された。
- ドラマの後日譚では、家族の穏やかな日常が描かれていた。
日常の出来事に使うときの注意点
「後日譚」は、物語性を感じさせる表現です。
そのため、日常の簡単な出来事に使うと、大げさに感じられる場合があります。
例えば、
「昨日の買い物の後日譚を話します」
という文章は、少し文学的または冗談めいた表現に聞こえます。
自然な会話にしたい場合は、
「昨日の買い物には、まだ後日談があります」
とすると伝わりやすいでしょう。
「後日談」の使い方と例文

続いて、「後日談」を使った例文をご紹介します。
日常会話で使う例文
- あの旅行には、意外な後日談がある。
- 先日話した出来事の後日談を聞いてほしい。
- 引っ越しが終わった後の後日談を友人から聞いた。
- あの失敗には、思わず笑ってしまう後日談があった。
- トラブルは解決したが、さらに驚くような後日談がある。
SNSやブログで使う例文
- 先日投稿した出来事の後日談です。
- 前回ご紹介した買い物の後日談をお伝えします。
- この話には、少し意外な後日談があります。
- 旅行記事の後日談として、帰宅後に起きたことをまとめました。
ビジネスで使う例文
- 先日の打ち合わせについて、後日談を伺いました。
- プロジェクト終了後の後日談を聞く機会がありました。
- あの企画には、社内でもあまり知られていない後日談があります。
ただし、正式な報告では次のように言い換えたほうが自然です。
- 先日の打ち合わせについて、その後の状況をご報告します。
- プロジェクト終了後の経過を共有します。
- 先日の件について、続報をお知らせします。
「後日譚」と似た言葉の違い

「後日譚」には、「前日譚」「続編」「エピローグ」など、似た場面で使われる言葉があります。
それぞれの違いを確認しておきましょう。
「前日譚」との違い
「前日譚」は、本編より前に起きた物語です。
一方、「後日譚」は、本編が終わった後の物語を表します。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 前日譚 | 本編より前の出来事を描いた物語 |
| 本編 | 作品の中心となる物語 |
| 後日譚 | 本編より後の出来事を描いた物語 |
本編を基準にして、前か後かを考えるとわかりやすいでしょう。
「続編」との違い
「続編」は、前の作品に続いて作られた新しい作品のことです。
物語の時間が本編後であれば、続編が後日譚にあたることもあります。
ただし、続編では新しい事件や物語が中心になる場合もあるため、必ずしもすべての続編が後日譚とは限りません。
- 後日譚:本編後の様子を描くことに重点がある
- 続編:前作に続く新しい作品全体を表す
「エピローグ」との違い
「エピローグ」は、物語の最後に置かれる結びの部分です。
登場人物のその後が描かれることも多いため、後日譚と似ています。
ただし、エピローグは本編の一部として最後に置かれることが多い言葉です。
一方、後日譚は独立した短編や特別編として発表されることもあります。
「番外編」との違い
「番外編」は、本編とは別に作られた物語全般を表します。
脇役を主人公にした話や、本編とは直接関係のない日常編なども番外編に含まれます。
番外編は、本編後の話とは限りません。
- 後日譚:本編終了後の物語
- 番外編:本編外の物語全般
「スピンオフ」との違い
「スピンオフ」は、本編に登場した人物や設定をもとに作られる別作品です。
脇役を主人公にした作品や、別の場所で起きた出来事を描く作品などがあります。
スピンオフも、本編後を描くとは限りません。
- 後日譚:時間の流れが本編後
- スピンオフ:人物や設定を本編から派生させた作品
「後日談」と似た言葉の違い

「後日談」には、「続報」「裏話」「経過報告」などの似た表現があります。
「続報」との違い
「続報」は、その後に新しくわかった情報を知らせることです。
特にニュースや仕事の報告でよく使われます。
- 後日談:出来事が終わった後に起きた話
- 続報:後から新しくわかった情報
例えば、事件や事故について新しい情報が入った場合は、「後日談」より「続報」のほうが自然です。
「裏話」との違い
「裏話」は、表には出ていなかった話や、知られていなかった事情のことです。
出来事が起きた時期が「後」とは限りません。
- 後日談:出来事が終わった後の話
- 裏話:表に出ていなかった話
撮影終了後の出演者の様子は「後日談」、撮影中に起きた未公開の出来事は「裏話」と考えるとわかりやすいでしょう。
「経過報告」との違い
「経過報告」は、物事が現在どのように進んでいるかを伝える言葉です。
仕事や手続きなど、改まった場面でよく使われます。
「後日談」はひとつの話として伝える印象がありますが、「経過報告」は状況を正確に伝えることが目的です。
「その後」との違い
「その後」は、日常会話でも使いやすい一般的な表現です。
「後日談」よりも幅広い文章に使えます。
- その後、無事に家へ帰りました。
- あの件は、その後どうなりましたか。
- 以前の出来事には、意外な後日談がありました。
「後日談」は、その後に起きたことを、ひとまとまりの話として紹介するニュアンスがあります。
「後日譚」と「後日談」を使うと不自然になりやすい場面
2つの言葉は完全に使い分けが決まっているわけではありません。
ただし、場面によっては少し不自然に聞こえることがあります。
日常の簡単な報告に「後日譚」を使う場合
「後日譚」は物語性のある言葉なので、簡単な日常報告に使うと大げさに聞こえることがあります。
例えば、
「昨日なくした鍵の後日譚です」
という表現は、少し芝居がかった印象になります。
親しみやすく伝えるなら、
「昨日なくした鍵の後日談です」
「昨日なくした鍵が、その後どうなったかお話しします」
などが自然です。
作品の説明に「後日談」を使う場合
小説や映画について「後日談」を使っても、意味が通じないわけではありません。
ただし、本編終了後をひとつの物語として描いた作品であれば、「後日譚」のほうが内容を表しやすい場合があります。
作品紹介では、何を強調したいかで選ぶとよいでしょう。
ビジネスで使う場合
仕事の連絡で「後日談」を使うと、やや会話的な印象になることがあります。
正式な報告では、次のような言葉が適しています。
- その後の経過
- 続報
- 対応結果
- 進捗状況
- 結果のご報告
相手や場面に合わせて使い分けましょう。
「後日譚」と「後日談」の使い分けクイズ
最後に、簡単なクイズで使い分けを確認してみましょう。
主人公の五年後を描いた短編作品
答えは、後日譚です。
本編終了後の登場人物を描いた物語なので、「後日譚」が適しています。
旅行から帰った後に起きた出来事
答えは、後日談です。
実際の出来事のその後を話しているため、「後日談」が自然です。
ニュースで新しくわかった情報
この場合は、続報が適しています。
新しく判明した情報を伝えるときは、「後日談」よりも「続報」が使われます。
本編より前の出来事を描いた作品
答えは、前日譚です。
本編より前の物語を描いているため、「後日譚」ではありません。
撮影中に起きた未公開エピソード
この場合は、裏話が自然です。
出来事の後ではなく、表に出ていなかった内容だからです。
「後日譚」と「後日談」に関するよくある質問
「後日譚」と「後日談」は同じ意味ですか?
どちらも「その後の話」を表すため、意味が重なる部分があります。
ただし、一般的には「後日譚」は物語寄り、「後日談」は日常の出来事にも使える言葉として区別されます。
「後日譚」は実話にも使えますか?
実話にも使えます。
ただし、物語のように印象的に語る表現になるため、普通の報告では「後日談」のほうが自然な場合があります。
「後日談」は小説や映画にも使えますか?
小説や映画にも使えます。
ただし、本編後の物語として作られた作品を紹介する場合は、「後日譚」のほうが物語性を伝えやすいでしょう。
「後日譚」と「エピローグ」は同じですか?
似ていますが、まったく同じではありません。
エピローグは作品の最後に置かれる結びの部分です。
後日譚は、本編とは別の短編や特別編として描かれることもあります。
「後日譚」の反対語は「前日譚」ですか?
本編を基準に考えると、「前日譚」は「後日譚」と反対方向の時間を描く言葉です。
- 前日譚:本編より前
- 後日譚:本編より後
ただし、厳密な反対語というより、対になる表現として使われています。
「後日談」に反対の意味を持つ言葉はありますか?
「後日談」に、はっきり対応する反対語があるとは限りません。
文脈によっては「前日談」「いきさつ」「事前の話」などが使われます。
まとめ|物語なら「後日譚」、出来事のその後なら「後日談」
「後日譚」と「後日談」は、どちらも何かが起きた後の話を表す言葉です。
違いをまとめると、次のようになります。
- 後日譚は、本編終了後を描いた物語に使われることが多い
- 後日談は、出来事の後に起きた話を幅広く表せる
- 「譚」は物語、「談」は話の内容を表す
- 作品には「後日譚」、日常のその後には「後日談」が使いやすい
- 文脈によっては、どちらも使える場合がある
どちらを使うか迷ったときは、物語として描かれているか、出来事の続きを話しているかを考えてみましょう。
本編後の物語なら「後日譚」、日常的なその後の話なら「後日談」と覚えておくと、選びやすくなります。
