水槽があるレストラン=オシャレで安心…ではありません。
実は「行ってはいけない」水槽レストランが存在するのです。
その理由は、衛生管理の甘さ、魚へのストレス、料理のクオリティの低さなど、
見た目だけではわからない「落とし穴」があるからです。
SNS映えを狙って水槽を設置しているだけのお店や、
魚の健康や水質管理をほとんど気にしていない店舗も少なくありません。
この記事では、
後悔しないために知っておきたい「水槽のあるレストランの見極め方」を
わかりやすく解説します。
「行ってよかった」と心から思えるお店を選ぶために、
ぜひ参考にしてください。
なぜ「水槽のあるレストラン」が人気なのか?

視覚的な癒しが食事体験を彩る
水槽があるだけで、レストランの雰囲気は一気に特別になります。
水の揺らぎやゆったり泳ぐ魚たちを見ることで、
来店者の緊張がほぐれ、リラックスした気分で食事を楽しめるのが大きな魅力です。
とくに最近は、都会の喧騒を忘れられる癒しスポットとして
「アクアリウム×レストラン」の組み合わせが注目されています。
まるで水族館に来たような感覚を味わえるため、
特別な日にぴったりの場所として選ばれることが多くなっています。
SNS映えするインテリアとして注目
「#水槽レストラン」「#アクアリウムディナー」など、
SNSでも人気のハッシュタグを見るとわかる通り、
水槽を背景にした写真や動画が数多く投稿されています。
ライトアップされた水槽は、まさにフォトジェニックな空間。
食事とともに映える写真を撮れる場所として、
若い世代を中心に話題になっているのです。
高級感や非日常感が演出される
水槽があるだけで、空間全体にラグジュアリーな印象を与えることができます。
特に高級レストランでは、壁一面が巨大な水槽になっていたり、
テーブルの中に水槽が仕込まれていたりと、工夫が凝らされています。
普段とは違う非日常体験ができるため、
普段はなかなか行かないような場面で選ばれることが多いです。
デートや記念日利用が多い理由
「水槽のあるレストラン」は、
カップルや夫婦の特別な日に選ばれる定番スポットのひとつです。
静かで落ち着いた空間で、優雅に泳ぐ魚を眺めながらの食事は、
会話も自然とはずみ、思い出にも残りやすいものになります。
サプライズ演出として、水槽越しにメッセージプレートを用意する店もあり、
特別な演出を求める人にとって人気が高いです。
一部は本格的なアクアリウムと提携
一部のレストランでは、本格的なアクアリウム業者と提携して、
水質管理や魚の健康状態まで徹底しているところもあります。
そうしたお店では、水槽自体が芸術品のように美しく保たれており、
プロの手による安心感が感じられます。
このような店は、安心して楽しめる場所ですが、
すべての水槽レストランがそうとは限りません。
行ってはいけない理由①:衛生面のリスク

フィルターが清掃されていない場合
見た目はきれいでも、水槽のフィルターが適切に清掃されていないと、
水質は一気に悪化します。
その結果、魚が弱ったり、異臭が発生したりと、
飲食店として致命的な衛生問題へと発展することも。
とくに油を使った調理が多い店で水槽が近い場所にある場合は、
空気中の油が水槽に影響することもあるため要注意です。
生臭さが食欲を奪うケースも
水槽のある店でよくあるトラブルが、
「魚臭い」「生臭い」といったニオイ問題です。
水質が悪いと、魚そのものの臭いや、濾過不足による異臭が発生します。
そのニオイが店内に充満していると、
どんなに美味しい料理でも食欲が減退してしまいます。
飲食スペースと水槽の距離が近すぎる問題
水槽とテーブルの距離が近すぎると、
飛沫や湿気が直接食事に影響を与える場合があります。
また、小さな子供連れの来客が多い場合、
水槽に手を入れたりするリスクも高くなります。
適切な距離感が保たれていない店は、
衛生管理がずさんである可能性が高いです。
カビや菌の発生リスク
湿度が高い水槽周辺では、壁や木材の隙間にカビが発生しやすくなります。
このカビが原因で、店内にアレルギーを引き起こすリスクもあるのです。
見えない場所のメンテナンスが不十分な店は要注意。
表面だけ綺麗でも、空気中に目に見えない菌が漂っていることがあります。
水質管理がズサンな店の見分け方
水が濁っている、水槽の中にコケが多い、魚が元気がない
といった状態の水槽を見かけたら、そのお店は避けるべきです。
また、魚が同じ場所でずっと動かない・呼吸が早いなど、
明らかにおかしな様子が見られる場合も注意です。
スタッフが水槽について何も説明できない店も、
管理が適当な可能性が高いです。
行ってはいけない理由②:魚たちへのストレス

音や光が与える影響とは?
魚たちはとても繊細な生き物です。
強い光や大きな音に対してストレスを感じやすいことをご存じでしょうか?
水槽のあるレストランでは、ムード作りのために
照明やBGMが派手な演出をしていることがあります。
しかしそれが、魚にとってはストレスフルな環境となってしまうのです。
特に深夜営業の店やイベント時など、
フラッシュライトや大音量がある場所は要注意です。
生き物をインテリアとして扱っているお店には疑問を持つべきでしょう。
狭すぎる水槽での飼育問題
おしゃれな演出として設置された小さな水槽。
しかし、その中で大きな魚や複数の魚を無理に入れている店もあります。
これは明らかに魚にとって不適切な環境であり、
健康を害する原因にもなります。
水槽のサイズに対して魚の数が多すぎると、
水質の悪化も早く、魚たちはストレスで弱ってしまいます。
「かわいい」「きれい」だけで終わらせてはいけない部分です。
飲食客が水槽を叩くトラブル
水槽が客席に近い場合、子どもが水槽を叩いてしまうことも。
これは魚にとって非常に強いストレスになります。
驚いて激しく泳ぎ回ったり、水槽の壁にぶつかったりといった
ケガや命に関わる事態を引き起こすこともあるのです。
スタッフが注意しない店や、
対策がされていない場合は危険信号です。
メンテナンス不足による魚の異常行動
「なんかこの魚、ずっと同じところで動かないな…」
「ヒレがボロボロになってる…」
こんな場面に出くわしたことはありませんか?
それはストレスや病気のサインかもしれません。
水質管理が甘かったり、餌の量や種類が適当だと、
魚はすぐに弱っていきます。
「演出のためにとりあえず魚を入れてる」店ではよくある話です。
ペット感覚の安易な展示の是非
「魚もインテリアとして楽しめる」
この考え方自体が間違っているとは言いませんが、
問題は命を大事に扱っていないお店が存在することです。
魚は音も聞こえるし、光にも反応する、立派な生き物です。
それを無視して、見た目だけ重視して扱うのは、倫理的にも問題があります。
動物にやさしいお店かどうか、お客としてしっかり見極める目が必要です。
行ってはいけない理由③:演出だけで料理が残念

見た目ばかりにお金をかけた店もある
豪華な水槽、ライトアップされた内装、
確かに見た目は素晴らしい。だけど…
「料理の味がまったく記憶に残らない」
そんな経験をした人は少なくありません。
水槽の設置や維持は費用がかかるため、
その分、料理やサービスのコストが削られてしまうこともあるのです。
調理やサービスが二の次になることも
ホールスタッフが水槽の説明ばかりで、
肝心の料理提供や接客が雑だった、なんてケースも。
また、調理場が忙しくなっても、「見た目重視」で時間がかかる料理が多いと
提供スピードが著しく遅くなる場合もあります。
サービス業としてバランスが取れていない店は、要注意です。
レビューと実際の落差が激しい事例
インスタグラムやGoogleレビューで「すごい!」と評判だったのに、
実際に行ってみたら「味が普通以下だった」なんてこと、よくあります。
水槽のある空間での写真は映えるため、SNSでの見え方が良くなりすぎる傾向があります。
「料理の感想が少ないレビュー」には注意し、
実際の口コミ内容をよく確認するようにしましょう。
メニューに魚料理がない矛盾
面白いことに、水槽があるのに魚料理が一切ない店もあります。
「魚を愛してるから料理しない」なら話は別ですが、
ただの演出要素として魚を使っているだけなら、
中途半端なコンセプトとも言えます。
メニュー構成にも注目して、お店の考え方を読み取りましょう。
評判を見極めるポイントとは?
本当に良いお店は、水槽ではなく料理や接客に評価が集まっています。
Googleマップや食べログなどでレビューをチェックする際、
以下のポイントに注目してください。
- 「料理がおいしかった」という声が多いか
- 「スタッフの対応が丁寧だった」と書かれているか
- 「水槽はきれいだったけど…」というネガティブ意見が目立っていないか
演出より本質を評価されているかどうかで見分けがつきます。
安心して楽しめる「本物」の水槽レストランを見極める方法

清掃状況のチェックポイント
水槽があるレストランに入ったら、まずチェックしてほしいのが水槽の透明度や周辺の清潔感です。
水が濁っている、コケがガラス面にびっしりついている、底にゴミがたまっているなどは要注意。
また、水槽の周辺にカビや水漏れの跡がないかもチェックしましょう。
きちんと管理されている店は、水槽周りだけでなく、店内の清掃にも力を入れています。
「水槽=店の顔」と考えている店は信頼できます。
スタッフの説明レベルでわかるプロ意識
水槽に興味を持って話しかけたとき、
スタッフがしっかり答えられるかどうかも、見極めポイントのひとつです。
「この魚は何ですか?」「水槽は誰が管理してるんですか?」
そんな質問に対して、明確に答えられるなら、店全体が魚や環境に配慮している証拠です。
逆に、「わかりません」「業者に任せてます」など、
責任の所在があいまいな返答の場合は、注意が必要です。
生体に詳しいスタッフがいるか?
アクアリウムの世界は専門性が高く、魚の種類ごとに適した管理方法があります。
本物の水槽レストランは、生体の扱いに詳しいスタッフが常駐していることが多いです。
- 定期的に魚の健康チェックをしている
- 新しい魚を導入する際の対応を説明できる
- 照明や水温にこだわっている
こういった点が見られる店は、飾りではなく命として魚を大切にしている証拠です。
口コミで「水槽」以外が評価されているか
SNSや口コミサイトでの評価を見るとき、「水槽がきれい」以外に何が評価されているかを見てください。
「料理が美味しかった」「サービスが素晴らしかった」など、
総合的に高評価がついている店は信頼性が高いです。
逆に、「水槽はきれいだけど料理は微妙」といった口コミが多い場合、
水槽の演出に頼っているだけのお店かもしれません。
アクアリウム専門店と提携しているか
信頼できる水槽レストランは、プロのアクアリウム業者と提携しています。
業者名を店のWebサイトやメニューに記載している場合、
管理体制に自信がある表れでもあります。
特に有名アクアリウムショップとの連携がある場合、
管理が徹底されていることが多く、魚たちも元気です。
「誰が水槽を管理しているか?」を確認することが、お店選びのカギになります。
まとめ
「水槽のあるレストラン」は、見た目が美しく、特別な体験ができる場所として多くの人に選ばれています。
ですが、すべての水槽レストランが行く価値のあるお店とは限りません。
衛生管理がずさんだったり、魚への配慮が足りない店も存在します。
さらには、演出ばかりに力を入れすぎて、肝心の料理が残念なことも。
だからこそ、SNSや広告に惑わされず、
本質を見抜く目を持つことが大切です。
魚も命ある存在。
美しい空間とおいしい料理の両立、そして命への敬意を感じられるお店を、
ぜひ選んでください。